エリアリンク株式会社

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時代を読む

皆様のお役に立てればと思い、「時代を読む」として、情報を記載し、ご縁のあった方々にお送りしております。

様々な時代の波をおかげさまでなんとか乗り越えてきた私の感性で、思いつくまま話をします。

何か一つでも新たな発見となれば幸いです。

エリアリンク株式会社 代表取締役 林 尚道

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VOL.207 2017年3月号

VOL.207 2017年3月号

VOL.207 2017年3月号

  安倍内閣でも働き方改革が重点施策となっていますし、社会全体の流れとして、従来の働き方からの方向転換が叫ばれています。当社では、新しいテクノロジーの導入とオフィス環境の2つの側面からエリアリンク流の働き方改革を進めています。
  まず私の仕事観をお伝えしますと、良い仕事をするためにはオンとオフのバランスが重要だと思います。経営者の仕事とはあらゆる物事のジャッジをすることだと考えていますが、スピード感を持って、的確にジャッジしていくためには、あらゆる情報を組み合わせて道筋を立て、頭をフル回転させなくてはいけません。当然、頭をたくさん使いますので、仕事が終わるころには顔つきが変わってしまうくらいどっと疲れます。オンタイム中、頭をフル回転させ仕事をするにはリフレッシュが不可欠です。オンとオフの切り替えをきちんとして、正しいジャッジができるように心身のコンディションを整えることが重要です。
 こうした経緯から、私は数年来、徐々に会社に出社して仕事をする機会を減らしてきました。今では月曜日から木曜日の午前中だけ出社することにし、一日のなかで緩急をつけ、仕事をする時間と、翌日に備えてリフレッシュする時間を持てるようにスケジュールを組んでいます。自分自身で実践して気づいたのは、1日の内で緩急をつけて上手く休むと、頭がすっきりし、結果的には格段とパフォーマンスが上がるということと、会社に出社しなくても仕事はできるということでした。リフレッシュする時間で心が揺さぶられるような素晴らしい体験もできますし、人生が豊かになったように感じています。週休3日というと驚く方も多いですが、実際には以前の数倍の量の仕事ができるようになりました。
 こうした実体験から、従業員にも場所と時間にとらわれない仕事の仕方を体感してほしいと考えています。それが、人生が豊かになるような時間の使い方や働き方に繋がると思うからです。そこで、昨年よりIT技術の積極的な活用を推進しています。セールスフォースやG suite(ジースイート)などのクラウドサービスを活用し、出社しなくても効率的に営業活動ができるような仕組みを整えていますし、最近はgoogleのハングアウトを活用して、オフィスとオフィス以外の拠点を繋いだ会議を自らテストランしています。昨年、googleの東京オフィスを訪問した際、案内してくれた方の上司はアイルランドにいると聞き、時差も場所も仕事の障害にはならないことを目の当たりにしました。まだハングアウトを活用した会議は開始したばかりですが、本社の会議室に集まって行う会議と同じ質の会議がオンラインでもできることが分かり、手応えを感じています。
  オフィス環境に関しては、責任者と従業員の自立を促進する工夫を施しています。12月に移転をした新オフィスにおいて、最も特徴的で実験的な場所は責任者専用のラウンジです。別名は「崖ラウンジ」。崖を登るとき、ひとたび手を放せば、とたんに谷底に落ちて死んでしまいます。仕事とは、ときに崖を登るような集中力と忍耐力を持って取組み、高い目標を達成していかなくてはいけないものです。厳しいかもしれませんが、責任者にはそんな気概を持って、集中して仕事に向き合ってもらいたいと考えています。そして集中力を発揮して仕事をしてどっと疲れたときは、早く帰ったり、ラウンジ備え付けのワインセラーからワインを出してちょっと1杯愉しんだり、存分にリフレッシュするのも次の仕事に向けた大切な準備だと思います。
  またこのラウンジは責任者専用ですので、部下やスタッフは立ち入ることができません。彼らの執務室とラウンジは壁で隔てられていますので、上司と部下は一緒の空間で仕事をすることがなくなりました。そんな環境で仕事が成り立つのかと疑問に思われる方もいるでしょうが、これこそ責任者と部下、双方が自立して仕事をするきっかけになると考えています。一緒にいないからこそ、責任者は部下への指示だしやアドバイスの精度を向上させる努力をしますし、部下、スタッフはすぐに上司に頼ることが減り、自分で考える機会が増えるのです。かなり実験的な取り組みだと思われるかもしれませんが、従業員の日々の変化に手ごたえを感じています。
  AIやロボット化など技術進歩は私たちの働き方に大きな変化をもたらすことでしょう。作業や指示待ちの仕事しかできない人はもう生き残ってはいけません。今号でご紹介したような実験的な取り組みを通じて、従業員の隠れた能力を開花させ、彼ら自身にも豊かな人生を送ってもらいたいと考えています。
代表取締役 林 尚道