エリアリンク株式会社

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時代を読む

皆様のお役に立てればと思い、「時代を読む」として、情報を記載し、ご縁のあった方々にお送りしております。

様々な時代の波をおかげさまでなんとか乗り越えてきた私の感性で、思いつくまま話をします。

何か一つでも新たな発見となれば幸いです。

エリアリンク株式会社 代表取締役 林 尚道

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VOL.49 2004年1月号

今は不景気ではない

今回は、「今は不景気ではない」というテーマでお話をしたいと思っております。世の中で「不景気、不景気」と騒がれていますが、私は今までの流れの中で旧態依然として未だ変われなかった人達が不景気で、新しい時代を感じて変われた人達は景気が良くなっていると思うのです。平均すると旧態依然としている人達の方が多いので、全体が不景気という表現をしているだけなのではないでしょうか。

 東京の中でも相当活気づいているところがありまして、地域によってもだいぶ格差がついてきております。よく二極化という言葉が使われますが、やはり変われた人、変わることが出来なかった人で分かれているように思えます。そして変わることに関しましてもかなりのスピードが要求されています。現在のスピードというのは、毎日変化しているという感覚で捉えていかないと、「あっ」という間に置いていかれてしまうくらいのスピードです。変化のスピードが普通の早さではないのです。なぜかと言いますと、非常に流行った企業やその商品が急に駄目になったりすることが多く、すごいなと言った次の瞬間に厳しくなるということが大変多くの場面で見られるからです。

 このように時代の流れが大変なスピードで進んできている背景には、情報の多様化、共有化が挙げられると思います。どんどん便利になって、便利になったことにより、また更に便利なものが必要とされるようになり、人々は延々と便利を追い続けていっているという感じがします。便利を追い続けることが良いことかどうかは分かりませんが、実際人々が情報をより早く欲し、より便利なものを追い求めて、お金をどんどん費やしていくということが現実として起こっているわけです。情報の多様化、共有化による要因が挙げられますが、この便利さが更に便利さを加速させ、一方その反面では人間の心がどんどん荒廃していっているような気がします。

 私共の会社は皆様から「非常にスピードが早い会社ですね」と言って頂いていますが、私の感覚からするとそれでもやっと追いつくかどうかという程度だと思っております。それくらい現実は早いと思うのです。そういう危機感からも私共の会社では「毎日企画」といって、各自が時代の流れに沿った企画を毎日1つ立てて実行するということを続けております。 

 それから最近気が付いたことは、データの動きや世の中の変化をみて、少しでも変化があったら大事件、大問題という捉え方をして、すぐに手を打たないと手遅れになってしまうというくらいの感覚を持っていないと、時代の早さにはついていけないなということです。当社も来年はより一層の営業強化を考えておりますが、営業もただガッツで「頑張れ!頑張れ!」というのではなく、何しろお客様に「何とかしてあげたい」という気持ちで接することが大切というテーマで取り組んでいきたいと思っております。また、成果を出す為にはどうしても数字の目標を作りますが、数字を作ることだけを目的とした仕事をしている人が沢山いるのは残念なことだと思っております。本来はお客様に「何とかしてあげたい」と思って取り組んだ結果が数字として現れてくるものではないでしょうか。そのことを当社では社員に徹底して教えていきたいと思っております。

 またもう一つ、私共の会社は来年はブランド戦略にも力を入れていきたいと考えております。今は全てにおいてブランドというテーマが必要となってきていると思います。「ブランド」と聞くと銀座などに軒を連ねる有名店などをイメージしがちですが、注意して見るとどんなものにもブランドは存在するということが分かります。例えば、都市や街にもブランドは存在します。全国的に言えば東京 はブランドなのですね。また、東京の中でも青山、六本木、銀座などはブランドですし、またその中でも例えば銀座の中央通り、並木通りなどはブランド中のブランドなわけです。

 また、サービスの中にもブランドというものは存在すると思っております。本当にすごいな、さすがだなという感動と、徹底した信頼ができる物、人、そういうものを作ってそれを当社オリジナルのブランドとしてお客様に提供していかなければならないと思っております。このように当社は来年「ブランド戦略元年」というテーマを掲げて徹底して取り組んで行くつもりでおります。

 これまでオンリーワンという言葉が使われてきましたし、ブランド戦略、二極化という言葉も何度となく使われてきましたが、これらの考え方の根底に、お客様に『すごいな』『さすがだな』『参ったな』と思って頂きたい、何とかしてあげたいという思いがあることこそが重要なのだと思っております。

 次に「真似る」ということについてお話します。私はよく社員に「他社のいいところを真似しなさい!もっともっと良く研究しなさい!全部盗みなさい!」と言い続けてきました。最近では、少々過激な言葉かもしれませんが、分かりやすいようにこのことを一言で「パクリなさい!」と言っています。どんなことでも自分の仕事に関する情報は沢山あります。いいところはどんどん吸収して、沢山取り入れていかなければなりません。そんな時に悠長に「調査しなさい、学びなさい」などと言っていられないのですね。今の時代のスピードからすると「パクリなさい!」、「どんどん盗みなさい!」というくらいの気迫が非常に必要になってきているのだと思います。

 こんな風にお話していると「パクる」や「盗む」などという表現はいけないことのように思う方もいらっしゃるかもしれませんが、ほぼ全てといっていいくらいの多くの事業は、誰かの真似をしながら取り込んでいっているのです。例えば保険会社で言えば、一つの商品が出たら一週間後にはそれを超えた商品が出てくるわけですね。それくらい世の中は凌ぎを削っているわけです。誰かが真似た、真似ないとかそういう了見の狭いことを言うのではなく、真似られたら真似し返して、もっといいものを作るというくらいの心構えで凌ぎを削って行かなければ生き残れない時代がきているわけです。ですから皆さんもそれくらいの勢いと気迫を持っていないといけませんし、ただ単に「いやー大変だなー」「景気が悪いなー」と言っていては駄目なわけです。

 もっと悪いのは不平不満と僻みですね。不平不満、僻みを持っている人のエネルギーというのはマイナスのエネルギー以外の何者でもありませんから、本人はもちろん、周りも駄目にします。私は他人の批判ばかりしてああだこうだといっている人へは「他人の悪いところを真似たいのですか?」と問いたくなります。そんなことはどうでもいいですよね。なぜなら他人のいいところはどんどん吸収する、いいところはどんどんパクるということがよりよいエネルギーを生んでいくわけですから。そのくらいの気持ちで立ち向かっていかないと二十一世紀は見えてこないと思います。そして、その中には「何とかしてあげたい」という気持ち「感動を与えたい」という気持ちを込めながらハードの部分を研究して学ぶことにこそカギが隠されていると考えています。

 また、世間でよく「大変だ、大変だ」と口にしているのを耳にします。それでは、一つの例えとして、ある町に余り流行っていないお蕎麦屋さんがあったとしましょう。そんな中で何もせずに「流行らない、流行らない」とばかり嘆いていても何も変わりませんし、この時代の流れにおいてはどんどん廃れていく一方です。しかし、少し発想を変えて、非常に流行っているお店を自分自身の足で百件回ってみて、いいところを全部盗んで自分のものにしたら、きっと今までよりももっといい店ができるのではないでしょうか。ですから、自分が変われないのを世間のせい、政治のせい、人のせいなど自分以外の物のせいにしても、結果的に自分の為になることは何一つないのですね。是非、不景気ではなく、変われないことが問題であるということを認識して、自分達を変える為に色んなものから吸収して真似るように切り替えていって頂きたいと思います。

 そして、今の時代こんなに変化が沢山あるということはそれだけチャンスがあるということですから、一緒にこのチャンスを生かしていきましょう。もうこれからは不景気という言葉を使わない方がいいと思います。どうしたら自分は変われて、どうしたら新しい自分達の時代を迎えられるか今こそ真剣に考えて取り組まないと、この時代は瞬間止まったら瞬時に置いていかれます。

 これらのことを踏まえて是非一緒に頑張って頂ければと思っております。どうぞ宜しくお願い致します。

林 尚道

代表取締役 林 尚道