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時代を読む

皆様のお役に立てればと思い、「時代を読む」として、情報を記載し、ご縁のあった方々にお送りしております。

様々な時代の波をおかげさまでなんとか乗り越えてきた私の感性で、思いつくまま話をします。

何か一つでも新たな発見となれば幸いです。

エリアリンク株式会社 代表取締役 林 尚道

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VOL.59 2004年11月号

いい人と思われたい人はダメ

今回は、特別なテーマとしたいと思います。少し乱暴な言葉かもしれませんが、いい人と思われたい人はダメというテーマでお話しします。

 自分がいい人と思われたい人というのは、たくさんいると思います。それはビジネスをしていく上で、いろいろな弊害になっていたり、生きていく上でも、結構やっかいな事があると、多々感じています。

 これは社員にもよく言っていますが、いい人と思われたいがために突っ込んでいかないと、はっきりものが言えないし、そのために後でイヤな思いもするし、期待を裏切られたことによって、相手を嫌いになる、などという事が多いと思います。私も事業をいろいろとやっていく中で思うのですが、そういう風に思っている人は、突っ込めないので物事が読めない、はっきり見えない。これらは、情報を集める上で、その人にとって、かなりの弊害になっているような気がします。

 私自身、物をはっきり言い過ぎる方だと思うのですが、そういう意識があることで、結果的にはいい関係になっていく、人間関係においても、いい人と思われたくないと思っている方が、逆にいい結果が得られると、私の経験ではそう考えています。いい人と思われたい人は、やはり影では悪く言われていたり、ある意味では仕事がうまくいかなかったり、という結果になっていると思います。

 たとえば、私などもそうですが、自分はいい人ではないんだ、善人ではないんだ、という建前をもっています。だから悪人だというわけではないですが、極端に言えば、世の中で善人と本当に言えるのは、お釈迦様やキリストといった人達に限定されると思うのですが、それでも、彼らの事が嫌いな人というのは、いるわけです。だから、あらゆる人に好かれるという事はありえないし、ましてやそう思うことが、色々な弊害になっているのです。

 私は、ビジネスをしていく上で、例えば銀行さん等と会ったときに、天気がいいですね、といった話はしません。そういうまどろっこしい事は必要なくて、結局は今日の目的は何でしょうか、という話が中心になりますから、非常に話もスピーディですし、互いの拘束時間は短くなりますし、それでいて思わぬ期待もしない。例えば、日本的な言い方ですが、「考えておきます」このような事は言いません。確かに、あやふやな断り方としてはあるのかもしれませんが、そんな時代はもう過ぎ去ったと思います。

 現実に、世界を相手にせず、日本だけでやっていける時代であれば良かったのですが、物をはっきり言わないと、攻められっぱなしという形になると思うのです。今後は、外資の能力、ノウハウに、我々日本は、やられてしまう、勝てない、といった事が起きていくわけです。

 いい人と思われる、ここにはある意味、見栄が潜んでいるのではないでしょうか。そういう考えでは、これからの国際社会では勝てないと思うのです。やはり甘い発想、甘い期待というのは、いろいろなビジネスをした時に、足元をすくわれます。その事をまず頭に入れておかないと、あらゆる交渉事に負けてしまうと思うのです。

 それから、最近若い人達が台頭していますが、彼らもやはりそういうシビアさを持っています。21世紀になり、本当に世の中は大きく変わってきました。その中で、日本のあるべき姿に関し、あいまいさが危険な時代になったのかもしれません。出来るものは出来る、出来ないものは出来ない、そして相手の意志はしっかりと確認する、そういう事をしていかないと、トラブルもあり得ると思います。日本がいままで慣れていなかった投資の問題も、コンプライアンスの問題も、外資では、プロ中のプロが対応している訳です。

 ただ、そういった中で勝てるものが一つだけあります。東洋、儒教の国という、人間の暖かさだとか、あるいは、人間のきめ細やかさだとか、サービスのきめ細やかさに関しては、日本は世界一だと思っています。ですから、外国のいろいろなものが来たからといって、全部が適用できる国ではない事も事実ですし、日本発外国向けのサービスというのもこれから、スタートできると思います。ただ、物をはっきり言いながら、その良さを出さないといけないと思います。物をあいまいに、あやふやにしながらやっていっても、アピールできないと思います。そういう意味では、やはり戦いだと思いますが、そういう考え方をそれぞれが持たないと大変な時代になっているというのが、事実ではないでしょうか。

 その中でもこれからは、日本的な生き方、良さを活かした世界戦略というのが大事だと思います。加えてエンターテイメント、つまり、見せ方、演出の仕方、そういう事までできるようになれば、技術だけでなく、世界に通じる日本になれるでしょう。そうは言っても、東洋全体、中でも、中国・韓国がすごい勢いで変わってきていますから、日本もうかうかしていられないし、そういう演出も含めて、若い人たちが取り入れて、どんどん日本が変わっていかなければなりません。

 また、日本国内においての仕事についても、全く変わり始めています。ですから、今の日本の中で、スピードの速さ、変化の早さ、そういう中で、いい人と思われたいと思っている暇はないと、思います。いい人と思われたいと思っているうちは、甘い行動になりますし、当然ビジネスをしていく上でも厳しいですし、真の仲間をつくる上でも厳しいと思います。やはりそういう部分を割り切って、もともといい人などではない、という所からスタートすれば、見えてくると思います。

 私の勝手な言い方で、あくまでも持論の部分が多く出ましたけれども、そういう気持ちで仕事をし、人と接していくと、本当に何か見えてくるような気がします。私はそういう発想をするようになってから、いろいろなものが見えるようになってきたと思いますし、おせっかいかもしれませんが、今回はこのようなテーマでお話しをさせていただきました。

林 尚道

代表取締役 林 尚道