エリアリンク株式会社

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時代を読む

皆様のお役に立てればと思い、「時代を読む」として、情報を記載し、ご縁のあった方々にお送りしております。

様々な時代の波をおかげさまでなんとか乗り越えてきた私の感性で、思いつくまま話をします。

何か一つでも新たな発見となれば幸いです。

エリアリンク株式会社 代表取締役 林 尚道

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VOL.179 2014年11月号

VOL.179 2014年11月号

 今回は「能力発揮の環境作り」というテーマでお話しいたします。
 私は、人間は想像力と知恵を活かしてこそ、良い仕事ができると考えています。当社では従業員がこうした力を発揮し、働けるような取り組みを行っています。
 まず「ワープ化」という取組みがあります。「ワープ化」の原点には、従業員との会話のなかで、何の為にその業務をしているのかを聞くと「わからない」「上司にいわれたから」という答えが多く、目的を明確にして仕事に取り組んでいないことに愕然としたという経緯があります。目的を理解していない仕事は非効率で、長時間労働に繋がり、深夜残業を厭わず、家族も顧みないような働き方に繋がります。そこで、私達は制度面からは、まず19時以降の残業を原則禁止とし、業務面ではこの「ワープ化」を実行し、効率化を図っています。
 「ワープ化」では最初に事務方従業員が全ての業務とその作業時間をリスト化し、その一つ一つの目的を書き、今かけている時間がその目的を遂行するにあたり、妥当かどうかを〇、×、△でジャッジします。そして時間をかけすぎている業務、目的達成に役立っていない業務は省く判断をしていきます。その際、多くの従業員は「ワープ化」=「時間短縮」という風にとらえがちですが、更に重要なポイントがあります。それは「目的が最大限果たされるか」という視点を持つことです。そうすると、もっと時間をかけてでもやった方がいい仕事を見つけられたり、1度の作業が2倍、3倍の効果を持つようなやり方を知恵を絞って考えることに繋がっていきます。
 私達の目指す、休みが多く、給与も高く、収益率も良い企業になることを実現する為にもこの「ワープ化」は重要な取り組みです。私達の会社では全ての部署で、例えば総務であれば「作業中心から社員への気配りを中心とした業務へと改善する」というように、部署の目的も明確にしています。「ワープ化」で削減した時間をより重要な業務へ使うことが、個人だけではなく、ひいては部署の目的を果たし、会社全体がよくなっていくことに繋がります。
 また、この「ワープ化」の取り組みが一段落すると、従業員はまた以前のように「なんとなく」やっている仕事を増やしていくと予想しています。そこで今後も年に1度、3ヶ月間をかけて、エリアリンクのビジネススタイルとして「ワープ化」の取り組みを継続していきたいと考えています。
 他にはパソコンでの仕事についても、取り組んでいることがあります。特に若い人に多いですが、私は、パソコンに向かって作業することが仕事だと思うことは問題だと感じます。例えば営業は人と接する時間こそが仕事だと考えていますので、パソコンの前で過ごす時間が長くなるのは、危険なことだと思っています。そこで当社では、営業はパソコンに向かうときは「作業中」という札をモニターの上に掲げるようにしたり、日報にパソコンの作業時間を記入する欄を設けています。そして、もっと人と接する時間、例えば営業先との電話1本でも会話の内容を纏めた打合せ記録を書き、ファックスでお送りして、お話しした方のサインをもらうようにするなど、より細やかで地道な仕事に時間を使うように指導しています。電話にまで打ち合わせ記録をとり、サインをするのかと驚かれる方もいらっしゃいますが、泥臭いやり取りが信頼につながるものです。
 また、事務方にもデータを打ち込むことが目的ではなく、データを分析することこそが大切だと指導しています。私は、幼少の頃、父から電卓を使うなと教えられました。その習慣で暗算が得意になり、今では、概算で事業計画やキャッシュフローを理解するのに役立っています。パソコンや電卓は便利ですが、使うだけで満足して、打ち込んだ数字やデータを忘れてしまうという問題点があると思います。却って人間の能力を退化させるのではないでしょうか。スマホも便利ですが、わからないことをその場で聞かず、あとで調べようとすると、生きた知識が得られなくなりますし、成長のチャンスも失ってしまいます。人は人との会話の中で、時には恥をかきながら様々なことを学ぶものです。
 私達は、従業員が本来の能力を活かす環境作りに力を入れています。皆さんも改めて社内を見直してみると、仕事の目的を答えられない人がいることにお気づきになるでしょう。真面目さ故に目的を意識しないで働くことに慣れている人も多いと思いますが、現場の仕事にメスを入れて、そういった人たちの能力を活かすきっかけをつくることが大切です。会社の発展や従業員の生活が豊かになるような、いい会社をつくるヒントになるかもしれません。参考にして頂けますと幸いです。
林 尚道
代表取締役 林 尚道