エリアリンク株式会社

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時代を読む

皆様のお役に立てればと思い、「時代を読む」として、情報を記載し、ご縁のあった方々にお送りしております。

様々な時代の波をおかげさまでなんとか乗り越えてきた私の感性で、思いつくまま話をします。

何か一つでも新たな発見となれば幸いです。

エリアリンク株式会社 代表取締役 林 尚道

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VOL.183 2015年3月号

VOL.183 2015年3月号

 今回は「心を贈る」というテーマでお話ししたいと思います。
 私は、贈り物とは「物質的なもの」を贈るのではなく「気持ち」を贈るものだと考えています。例えば、若いころにお世話になった方々に、20年以上、毎年のお誕生日に手書きのカードを添えて、お花をお届けしています。嬉しいことに、皆さん、大変喜んでくださいますが、もし手書きのカードと一緒に贈らなければ、受け取った方の喜びも半減してしまうのではないかと思っています。相手の方に喜んでもらいたいという贈り主の気持ちが伝わるからこそ、受け取った方も喜んでくれるものです。
 昔、熱海にある有名なお店の干物をオーナー様に贈ったことがあります。その時は、贈り物が仰々しくなってオーナー様の気持ちの負担にならない様に配慮して、安いイメージのある鯵を選びました。でもとびきり美味しいものを贈りたいと、熱海中を探し回って、1枚800円の鯵を3枚、贈ったのです。オーナー様はせいぜい200円くらいの鯵だろうと思って食べると、びっくりして『林さんのくれた鯵は美味しいな』『素晴らしい、こんな鯵初めてだ』などと感動してくださいました。干物は朝食の席で召し上がることが多いものですから、美味しい鯵は食卓の話題にも上るでしょう。皆さんに喜んでいただき、エリアリンクのファンになってくださるきっかけになれば、心を尽くした贈り物は値段以上の価値があると思います。
 一方、失敗した贈り物もあります。私は若いころから、出張先でその地方のものを買って帰り、妻と味を確かめて、美味しかったものだけを選んでお世話になった先に贈るようにしていました。でも、あるとき、カニの贈り物をした先の方に「いつもおいしいものを頂くのに、あの時のカニだけはいまいちだったよ」と言われたことがあります。実は、その時の贈り物は急いでいたことを理由にお店の人の言うままに選んでしまったものだったのです。少しでも手を抜くとすぐに相手にも伝わることを実感した出来事でした。それ以来、改めて、贈り物は「喜んでもらうぞ!」と考え抜いて選ぶようにしています。
 エリアリンクでは、お世話になっている方への接待にも「心を贈る」視点を大切にしています。接待というと一般的には飲食を共にすることを指しますが、エリアリンクでは私自身が体験して心を揺さぶられたような経験をおすそ分けするようにしています。例えばご旅行をプレゼントすることもあります。ただ、それも単なる旅行ではなく、きちんと自分で下見をしたうえで、春の桜、秋の紅葉と季節ごとに最高のタイミングを見計らって、おすすめしたい名所、レストランや宿を手配し、ご招待するのです。また営業マンからはご旅行の最中にも、おすすめのポイントをメールでご案内するようにしており、より一層楽しんでいただけるように工夫しています。
 他にも、お歳暮やお中元の時期ではなく、あえて毎年、春に贈り物をするようにしています。春に旬を迎えるしらすや桜えびを一番美味しい時期に食べていただきたい、そんな気持ちから始めた習慣です。お歳暮やお中元の時期の贈り物はどちらかというと義務感や「習慣だから手配しなくちゃ」という気持ちで選びがちだと思いますが、この贈り物は「美味しいものを召し上がっていただきたい、喜んでもらいたい」という気持ちから始まったものです。そういった気持ちは受け取った方にも伝わり、毎年、喜んでいただいています。何となく選ぶ贈り物は単なるコストですが、「喜んでいただきたい」と心を贈れば、コスト以上の成果が得られます。そして「喜んでいただきたい」と考える姿勢はとても前向きなものです。従業員にはそういう姿勢が信頼関係に繋がっていくことも体感してほしいと感じています。
 エリアリンクは「世の中に便利さと楽しさと感動を提供する」という理念を掲げていますが、心を贈ることも理念に繋がっていくと考えています。また、他にも私たちが目指す姿を挙げた「未来型理想企業」のなかで「社員と家族が幸せになる会社」「社員・家族・お客様・関係者様が全員ファンになる会社」「感動を与える会社」という理想像を設けています。社員が喜ぶこと、やる気になること、お客様が喜ぶことを絶えず考えていくことが、理想像の実現には不可欠だと思っています。
 ビジネスのやり方がうまいだけでは生き残ってはいけない時代です。私たちはモノを売っているのではなく、心を売っているのだと思っています。形だけではなく、心の通ったサービスを提供する企業になり、他社のモデルになれるような企業を目指していきたいと考えています。

林 尚道

代表取締役 林 尚道