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時代を読む

皆様のお役に立てればと思い、「時代を読む」として、情報を記載し、ご縁のあった方々にお送りしております。

様々な時代の波をおかげさまでなんとか乗り越えてきた私の感性で、思いつくまま話をします。

何か一つでも新たな発見となれば幸いです。

エリアリンク株式会社 代表取締役 林 尚道

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VOL.184 2015年4月号

VOL.184 2015年4月号

 今回は「時代の変化と特化する勇気」というテーマでお話しいたします。
 大手企業の業績アップやベースアップのほか、日経平均の約15年ぶりの高値更新、原油安、円安の進行を背景とした輸出増加など国内の景気に追い風が吹いています。今後の本格的な景気回復には中小企業がこの流れに連動して伸びていくかどうかという点にかかってくると思いますが、一方で景気が上向いている時期においても、すべての企業の業績が連動して良くなるような時代ではなくなってきています。これからは環境の変化に順応できる企業だけが伸びていくのではないかと思います。
 生物の進化になぞらえてみると、地球上には太古より様々な生物がいて、繁栄しては滅びてきましたが、順応性が高く、様々な環境の変化に応じて進化を遂げてきた生物だけが現存しています。生物の進化の過程と同じように、企業もその時代、環境の変化に応じた進化を遂げなくては、生き延びてゆけません。
 不動産業界においても変化の兆しが感じられます。例えば、利回りが低く高価な物件でも、良い物件であれば、投資ファンドや外国の富裕層が積極的に購入しており、一般の方たちとは違う層の方たちの投資が盛んになっています。また、駅から徒歩5分以内か10分以上かで、2倍程度の価格の差が出てきている地域も出てきています。このように不動産を購入する層や好まれる不動産の属性に変化が出てきています。
 また建築費の高騰や将来的な人口減少などを背景に分譲住宅の販売を専門とする企業についても、富裕層向け、ファンド向けなどターゲットを絞った開発にシフトするような変化が出てくるのではないかと思います。実際に新しい流れとして、賃貸として貸し出されている分譲マンションを購入し、賃貸入居者が退去するタイミングでリノベーションを施し、売却するという、従来は敬遠されていたような物件にビジネスチャンスを見出している例もあります。分譲以外の分野でも、当社のように権利関係の複雑な底地の売買やストレージの運用など、時代背景の変化を捉えて何かに特化したサービスを提供していくことが企業の継続的な成長には不可欠でしょう今までは何となくモノを作っても売れた時代だと思いますが、人気のあるものとないものがはっきり2極化する現代では、時代の変化に応じた新しいサービスを提供していくことを大切にしなくてはなりません。
 そして、お客様の質も変化していることをきちんと認識しておかなければなりません。従来、「お客様=素人」という図式が当たり前でしたが、近年のインターネットの普及を背景にお客様の視点はどんどん洗練されています。今、お客様はプロの視点を持っているといってよいと思います。お客様のこのような高度な視点を参考に、他社がやらないサービスを提供することが顧客満足度の向上に繋がっていきます。
 日本では「みんながやっているならば」と他に追従する傾向があると思います。私は度々アメリカの不動産業への視察を行っていますが、そこで驚くのはアメリカの方々の発想力や表現力の豊かさです。一方で、アメリカ発祥のセブンイレブンは日本における独自の戦略のもと、日本において大いに成長したという例もあります。またクロネコヤマトでなじみ深いヤマト運輸の宅急便のサービスも日本独自の素晴らしいものだと思います。日本には世界に通用する仕組みがあるのです。日本人の良さは繊細な細やかさだと思いますが、そういった特徴を活かした上で、アメリカのように自由な発想で新しいことに挑戦していけば、セブンイレブンやクロネコヤマトのように、世界に通用する企業がもっと増えていくと思います。
 我々の業界でもやれることはたくさんあります。競争が多いビジネスは価格競争に陥りやすいですが、地域に特化する、技術に特化する、人脈に特化する、など時代の流れに特化したサービスを提供していけば、お客様から必要とされる唯一無二の企業になることができます。変化の兆しは些細でも、そこには大きなビジネスチャンスがあるものです。従来のやり方にとらわれず、時代は変わったのだという認識のもと、勇気を持って新しいやり方を取り入れることは大切なことだと痛感しています。

林 尚道

代表取締役 林 尚道