エリアリンク株式会社

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時代を読む

皆様のお役に立てればと思い、「時代を読む」として、情報を記載し、ご縁のあった方々にお送りしております。

様々な時代の波をおかげさまでなんとか乗り越えてきた私の感性で、思いつくまま話をします。

何か一つでも新たな発見となれば幸いです。

エリアリンク株式会社 代表取締役 林 尚道

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VOL.190 2015年10月号

VOL.190 2015年10月号

 今回は「日本流で進化する」というテーマでお話しいたします。
 今年も9月上旬に渡米し、ストレージ業界の視察を行ってきました。移動時間も長い上に、頭をフル回転させるので、体力的にも精神的にもハードな行程ですが、実行可能なレベルまで「アメリカ流」を咀嚼し、持ち帰ってくるためには、経営者自らが赴くことが不可欠であると思っています。毎年、大好きなサンフランシスコの街でお気に入りのワインと魚介類を楽しむことを旅のご褒美にして、この時期に出かけています。
 今回は、特に、全米のセルフストレージ業界でシェア第12位のStorQuest社の視察が印象に残っています。ストレージのマーケッティングに関して気づいたことが多く、実りの多い視察となりました。同社は運営室数が約10万室ということで、現在6万室を運営している私たちと、運営規模感が近しく、見習える点が多い企業です。私たちも出店を加速させていますので、近い将来に10万室、10年後には30万室まで規模を拡大させていくことを見据え、今からストレージ先進国であるアメリカの同業社から様々なノウハウを吸収して日本流に進化させていきたいと考えています。
 私は出発前からこの面談に向けて「あれを聞いてみよう」「これを聞いてみよう」と思いを巡らして、この訪問をとても楽しみにしていました。アメリカに着いてからは実際に現場を見学させてもらい、先方の運営・募集・社内体制などあらゆる点を聞いたうえで更に考えを巡らし、CEOを含む経営陣・マネージャークラスの方々との面談に臨みました。
 面談では、有難いことに、私が真剣に質問している姿勢に応えるように、本当に様々なことを包み隠さず共有してもらえました。面談は3時間にもわたり、白熱した議論ができたという手応えがあります。日本では同業同士だと特に「共存」「共栄」とはいかず、情報をオープンにしない企業が多いのですが、StorQuest社のように、真剣な姿勢には真剣な態度で返してくれるようなアメリカならではの流儀は、本当に素晴らしいものだと感じています。
 面談を通じて、いろいろなことを聞かせてもらいました。しかし国民性の違いもありますので、「アメリカ流」をそのまま取り入れることは意味がありません。日本のマーケットに合うようなやり方になるよう咀嚼することが重要です。面談後、また考えに考えて、進行中のレベニューマネジメントのシステム開発など当社のハローストレージでも応用できるアイデアにまで咀嚼し、実践できるレベルにまで落とし込んで、責任者へのフィードバックを開始しています。
 さらに、シリコンバレーまで足を伸ばし、GoogleやFacebookの本社も視察してきました。一番驚いたのはいつでもどんなところでも、従業員同士がコミュニケーションをとれる環境が整えられていることです。アメリカの強みは大胆さや創造力だと常々感じていましたが、こうした環境が、その強みを発揮させるのに一役買っていることは間違いないでしょう。当社でも従業員間のコミュニケーションに力を入れていますが、従業員がもっと「創造力」を発揮するためのヒントを見つけられたように感じています。
 創造力や合理性などアメリカの良さを感じることの多かった滞在ですが、一方で、海外では改めて日本の良さを感じるものです。やはり、日本の強さはきめ細やかさや勤勉さです。特に、勤勉で真面目な人が多く、現場レベルのスタッフにまで教育が行き渡っていることは日本の一番の強みだと思います。こういった日本ならではの強みに創造力や合理性などアメリカの良さが加われば、日本は世界一の品質のサービスを提供できると確信しています。
 実際に、アメリカ発祥のセブンイレブンは日本での展開後、本国アメリカにはない物流システムや商品構成で独自の進化を遂げ、ついにはアメリカのセブンイレブンを傘下に収めるほどに成長していますし、「コンビニ」は今やアジア各国にも輸出できる立派な「日本流」サービスに成長しています。ストレージのサービスにおいても、合理性などアメリカ流の良い部分を積極的に吸収しつつも日本ならではのきめ細やかな展開を行うことで、世界に通用する産業になっていくと考えています。今回の視察を通じて気づいたこと、学んだことを日本のマーケットに合うような形で応用し、私たちの「ハローストレージ」で業界全体をけん引していきたいと思います。
林 尚道
代表取締役 林 尚道